· 

夏越しの祭り

 暑い日が続きます。花が終わり、種の重さでうなだれているのか、向日葵。弾けそうな種がふくらむ、ホウセンカ。色とりどりに鮮やかに、オシロイバナ。ビブリオ前の花畑にたっぷりと水をやってから、今日は夕方から出かけました。

 西の海には雲間から見える夕焼けがくっきりと、対して人の顔はわかるかどうかの黄昏どきに、足を運んだのは近所の神社です。

 旧暦の6月29日の今日、こちらでは「夏越し祭り」が行われていました。別名「茅の輪くぐり」「夏越しの祓い」とも言われる行事に、ちらほらと人の訪れが見られます。

 暑いですね。お元気でしたか。ほどよい間隔で集まる人の中に、知った顔を見つけます。マスク越しでも伝わる笑顔に心が温もります。

 

 茅の輪をくぐり、社殿に上がり、形代を納め、お祓いへと進みます。社殿を出るときは、必ず茅の輪の外から出るようにと言われました。

「蘇民将来」
コロナ退散祈願も行われた夏越しの祓い。社殿の中、一同で行う「二礼二拍手一礼」は、厳かな気持ちになりました。(コロナ対策のため社殿にあがる人数も制限され)数人ではありますが、揃って打つ音の響きには、「祓う」という行為を体感したような気がします。

 蘇民将来に茅を渡した武塔神はスサノオを名乗りました。スサノオは牛頭天王とも同一視され、疫病除けの神としても信仰されています。京都八坂神社の「祇園祭」も、疫病を祟りと考え鎮めようとした御霊会(ごりょうえ)が起源となっているそうです。

 病の名は違えど、人類は繰り返し疫病と闘っていることを思います。深まる闇の中に社殿の灯りが際立って見えました。

 コロナ禍2度目の茅の輪をくぐりました。



 注)写真は昨年の昼間のものです。