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鯉のぼりと矢車草

 ビブリオAA前の花壇も、少しずつ華やかになってきました。6人が銘々に種苗を持ち寄り植えた花畑は、それぞれが自己主張をしているような賑やかさがあります。

 そろそろ終わりを迎えるパンジーやビオラ、来る夏を感じさせるペチュニアやマリーゴールド、ハーブの花は珍しく、香りも楽しませてくれます。新しい葉が出てきたフジバカマやアジサイ、こぼれ種から芽を出したオシロイバナやコスモス、これらの成長も待ち遠しいものですね。

 その中で、昨年から唯一咲き続けている多年草は、ひょろりと伸びた矢車草です。種まきは去年の今頃、夏に花をつけ、絶やさず年を越し、今も青い花弁が涼やかに風に揺られています。

 矢車草の名前は、花の形がこいのぼりの先端につけられる「矢車」に似ていることから来ているそうです。折りしもご近所では、先日6年目の鯉のぼりがあがりました。総勢6名とユニックで立てられた竿の先、優雅に泳ぐ鯉のぼりを眺めていると、力強さや清々しさを感じます。

 空に泳ぐは鯉のぼり、足元にそよぐは矢車草。移り変わる季節の兆しを見つけ、今を楽しむ毎日を重ねていけたらと思っています。