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あるがままの形

 今の季節ならば、桜草やヒヤシンス、パンジーにビオラを見かけます。読み聞かせに通っている小学校では、心を和ませてくれる季節の花が絶えません。先日ふと目に留まったチューリップは花弁が大きく膨らんでおり、思わず見とれてしまいました。

 そこに花があることで空間が変化する。野の花やガーデニングも楽しみますが、室内でもさりげなく花を活けることができたらと思います。

 うつむいて咲く花や、色や質感が異なる葉の表と裏、ゆるやかなカーブを描く枝ぶりなど、自然の形は美しいものだといつも感心することばかりです。そして、その自然な形を生かすことが、花を活けるポイントだろうかと素人ながらに考えます。

 しかし頭ではそう思っているものの、悲しいかな、いざ花を活ける段になると難しさに頭を抱えるのはいつものこと。そんな時に思い出すのが、かわしまよう子さん。いつだったか、納豆の容器にかわいらしく挿してある野の花に驚かされました。より自由に気軽に楽しんでいいのだと教えられたような気がします。

 ビブリオAA前の花壇も、少しずつ花が増えてきました。かわいらしく咲いた花をほんの少しだけ分けてもらい、ビブリオAA内にも飾ることができたらと思っています。