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ボリジの花を泳がせて

 暑い日が続きます。2日前のこと、愛媛県にも初めての熱中症警戒アラートが発令されました。

 二十四節季では今は「大暑」、一年で最も暑い時期です。七十ニ候は「土潤溽暑(つち うるおうてむしあつし)」。

「溽」という字は「むしあつい」と読むのですね。初めて知りました。「溽暑(じょくしょ)」は陰暦6月の異称だそうです。

 土熱れ(つちいきれ)を感じるほどの暑さ。何か涼を求めたくなりますね。

 

 先日の開館日では、暑い中ご来館頂いた方に、お冷を一杯。中に浮かべた氷は、ボリジというハーブの青い花を閉じ込めたものです。

 

 氷が融けていくにつれ、青い花びらがゆらゆらと柔らかく動き、まるで、魚のようだと喜んでもらいました。

 ビブリオ前の花畑、今年はたくさんのボリジの花が咲きました。ビブリオにある『花言葉【花図鑑】』のページをめくってみます。

ー古くから心の憂さをはらい、勇気を生み出すハーブと信じられ、十字軍の兵士はこの花を浮かべた酒を飲んで出征したとかー『花言葉【花図鑑】』写真&監修 夏梅陸夫 大泉書店 より抜粋。

 花の時期が4月から5月までなので、今年はもう枯れてしまいましたが、ボリジを閉じ込めた氷はまだ数個残っています。涼を感じに、ビブリオにいらっしゃいませんか。

 ゆらゆらとゆれる青い魚を見ると、暑さの憂いも和むようでしたよ。