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星野道夫 未来の羅針盤

 モノや情報が溢れている現代、私たちは取得というよりも選択を迫られているような気がします。豊富な選択肢の中から何かを選び取る。そこに、畏れはあるのでしょうか。 

 先日のこと、東京神田神保町にあるブックハウスカフェにて行われた講演会にオンラインで参加しました。

 

 こちらは、まちライブラリー@ブックハウスカフェ・ブックハウスカフェの共催イベントで、立教大学名誉教授濁川孝志先生によるお話でした。タイトルは「星野道夫 未来の羅針盤 静けさが持つ力」

 実は、星野道夫の本は何冊も我が家にあります。夫が星野道夫が好きで、若い時から1冊1冊買い求め、今でも折に触れて読み返しているようです。私はそんな夫を横目で見ながら、置かれている本に時折手を伸ばす程度。

 しかし、この講演を聞き、星野道夫に対する思いが変わりました。 

 星野道夫が一本の木だとしたら、私が今まで知っていた彼は、表面に見えた一つの花、そして一つの実に留まっていたのかもしれません。彼が彼たる所以、その背後にある逞しい幹や太い根を、教えてもらったような気がします。

 自然の中での霊性の発見。霊性の真実。

 5つの「伝えない」こと。
 私たちは正しさや多数や効率を求めていないだろうか。

 想像する心の豊かさ。
 想像力を働かせるだけで、私たちは物語を作ることができる。

 そして、情報の無い世界が培う「想像力」

 銃を持たなかった星野道夫。

 講演の前後に演奏された、ライアー奏者浜島史子さんの素敵な音色、まちライブラリー@ブックハウスカフェ主催者橋爪千代子さんの朗読により、星野道夫の生き方の余韻がさらに深まったような気がします。

 通常であれば参加できない東京での開催でしたが、オンライン講座のおかげで参加することができました。今一度、未来の羅針盤、星野道夫の生き方を読んでみたいと思います。


★いよ本プロジェクト私設図書館ビブリオAA、次回の開館日は18日(日曜日)14時から19時まで。13時からは「ひたすら読書会」。21日(水曜日)14時から19時まで。ご来館をお待ちしております。

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コメント: 2
  • #1

    濁川孝志 (日曜日, 18 7月 2021)

    なんて素敵なご紹介なんでしょう。
    星野道夫さんもきっと喜んでいます。

    ご参加、ありがとうございました。
    濁川孝志

  • #2

    岡田有利子 (木曜日, 29 7月 2021 09:37)

    濁川孝志さま
    コメントありがとうございます。
    星野道夫の生き方を通して、自分自身の生き方も考えました。
    ありがとうございました。