佐礼谷小学校へ

　4月16日金曜日、伊予市中山にある佐礼谷小学校に伺いました。昨年の秋から月に1度、絵本を片手に読み聞かせのためにお邪魔しています。

　この日は、楽しみにしていた新年度初めての顔合わせでした。佐礼谷小学校は総児童数15名の小さな小学校です。去年からお馴染みの子どもたち、新しく入学した一年生1人、そして転校生2人の顔が並びます。

　本日読んだ絵本は「ぼくのブック・ウーマン」。今から90年ほど前のアメリカに実在していた「荷馬図書館員」をモデルに作られたおはなしです。学校や図書館が近くにない子どもたちのために、馬やラバに乗り2週間ごとに本を運んだブック・ウーマン。

　雪の日でも厳しい道のりでも、本を運び続けた彼女たちは、人々の目を外の世界に向けさせたり、文字を読むことに価値を見出せなかった人々に本を読む習慣を植えつけたりしたと、「あとがき」では書かれています。

　佐礼谷小学校の図書室にも本はたくさんありますが、紹介する人により、その切り口は違うもの。私が読む絵本やその時間も、子どもたちにとって何かの小さな出会いになりますように。佐礼谷小学校の皆さん、今年度もどうぞよろしくお願いします。

『ぼくのブック・ウーマン』ヘザー・ヘンソン文　デイビッド・スモール絵　藤原宏之訳　さ・え・ら書房　ISBN 9784378041247