古本交換会の始まりは、2020年の3月でした。今年3月の郡中地区公民館での開催で、40回目を迎えました。いつも多くの方に足を運んでもらい、心から感謝申し上げます。
古本交換会にはいくつかの思いがあります。
まず、本を処分する前に、交換の場があればいいと思いました。自分ではもう読まないけど、誰かにとったら読んでみたい本かもしれない。
そしてまた、本を媒介としてコミュニケーションを取る場所にもしたい。隣り合った人と、本の感想や、おすすめ本の紹介がシェアできたら面白いですね。
そして本をきっかけに、こういう趣味を持っている、こんなことに興味がある、そんな話題が広がることもあります。
そのお話を聞くうちに、ふとした共通点を見つけて、話が深まるかもしれません。
また、その方が、ご自身について何かを考えるきっかけとなるかもしれません。
そしてもう一つ。僭越ではありますが、この古本交換会で読書文化を支えたいと思います。
町の一画に本が並ぶ。月に一度ですが、ここで本に触れる人が増えることを期待します。
JR伊予市駅隣り手づくり交流市場「町家」では、あまり本に興味がなくても、お連れの方と覗いてくれる人がいます。今は読んでいないけど、昔は読んでいたと、懐かしく話してくれる人もいます。
交流会(紹介型読書会)や私設図書館だと、やはり読書に近い人が主になります。しかし、私たちが町に出て古本交換会をすることで、読書から距離のある人にも、そんな小さな出合いや再会が生まれたらと思いました。
「古本交換会で買った①巻が面白かったから、続きを本屋で買ったよ」「この作者気に入ったから、図書館で本を探したよ」ありがたいことにそんなお声も届いてきます。何よりもうれしいと思う瞬間です。
古本交換会はきっかけになればいい。そこから、読書に親しむ人が増えたらいい。書店、古書店、図書館へと足を運んでもらえたら幸いです。
そのため、基本は1冊につき1冊の交換をしていますが、本をお持ちでない人、また持参した本の数以上にお求めになりたい人には、1冊100円でお譲りしています。
その方が、「この本を読んでみたい」と思った気持ちを、何よりも大切にしたいのです。
本との出合い、本を通した人との出会い、本の話が町角にある。そんな町になればいいなと思っています。
本から話が広がる、本から人生が深まる、そんな町になればいいなと願っています。
次回の古本交換会は4月9日(日曜日)です。ボランティアスタッフで頑張っています。どうぞ遊びにいらして下さい。
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