昨日(9月19日)に開催された、オンラインでの読書会に参加しました。
テーマは「秋に推したい一冊」
読書会を主催されている方も多く、自身の読書会の紹介と共に、「秋」の食べ物にも一言触れました。
ちなみに私にとっての「秋」の食べ物は新米でした。台風の被害が少ないものでありますように。
そして、私が紹介した本はこちらです。
『秋』かこさとし 講談社
帯にはこう書かれています。
「かこさとし、幻の作品、発見!
かこさんがいちばん憎んでいた『戦争』のおはなし」
扉に大きく描かれた「秋」という題字は、不思議な配色をしてます。
通常なら「秋」の配色と言えば、表紙にあるような暖色系の赤や茶色、オレンジ色を思い浮かべるでしょう。
ところが、この絵本の扉の題字の「秋」は、水色とピンク色と黒色です。
加古里子さんの長女である鈴木万里さんが、あと書きでこの配色に触れています。
「澄み切った爽やかな空の色、そこに揺れるコスモスのピンク、そして暗い影を落とした戦争の黒です。」
加古さんが色に込めた思いがあるのですね。
私たちが戦争を考えるとき、それは「非日常」として折々に取り上げられます。
8月であったり、12月であったり、3月や6月であったり、住んでいる地域でそれぞれに。
ですが、この絵本では戦争が「日常」であったことが伝わってきます。
様々なつながりが容赦なく一方的に分断される。それが「戦争」であると習いましたが、確かにその通りだと思いました。
私設図書館ビブリオAA内の個人文庫「井上文庫」の1冊でもあるこの絵本。
私はこの「秋」の配色を大事にしていきたいと思います。
オンライン読書会、参加させて頂き、ありがとうございました。
★次回の私設図書館ビブリオAA開館日は、9月21日(水曜日)14時から18時まで。13時からは「コラージュ・ワークショップ」です。
★9月25日(日曜日)は、9月の交流会です。詳細はイベントのお知らせをどうぞ。
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