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心に生まれるもの

自ら、あるいは自ずから、心に生まれるものを大事にしたい。

 いよ本プロジェクトを始めて4年目に入り、活動を振り返るたびにそう思います。

 読書の魅力を挙げろと言われたら、もちろんお話できますが、とにかく本を読んで欲しいとは、実は言いたくないのです。


 読書=目的ではありません。

 

 読書を目指すわけではなく、本につながったその人の心の動きや、本からその人が見つけたものが、大事なのだと思います。


 読書は、その人が自分を生きるための手段のひとつです。



 できましたら私は、その人の顔を見て心に向き合って、話を聞きながら相槌を打つ。ご本人が自分の速度で自分の言葉で語るうちに、何かが整理されたり何かに気が付いたりするかもしれません。

 自分がつけた轍の外に出ることは簡単ではありませんが、始まりはその小さな変化です。  

 もちろん、本に貴賤はないし、優劣や多寡を競うものでもない。その人が手を伸ばした1冊が大事。

 

 いよ本プロジェクトの主役は参加している皆さんで、それが安心して行える場であればいいなと思います。

 私はそんな皆さんから、いつも小さな気づきをもらっています。

 ぜひ、ふらりとお立ち寄り下さい。

 

 


★次回の開館日は、3月6日(日曜日)14時から17時までです。13時から14時までは「ひたすら読書会」それぞれが好きな本を読む1時間です。17時から18時まではミヒャエル・エンデ『モモ』読書会。『モモ』について、話しましょう。