今だから、地元である「愛媛」を見直したい。「愛媛」というテーマを設定した前回の交流会では、様々な本が集まりました。その中でも「愛媛」と言えば、忘れてはならないのが夏目漱石の『坊っちゃん』です。
『坊っちゃん』を持参された方のお話を伺いました。
20代や30代で読んだときには、『坊っちゃん』は松山をなじっている作品だと思っていた。しかし、先日読み返してみたらそうでもない。登場人物である坊ちゃんの気性がそう言わせているだけで、漱石なりに松山を愛していたのか。そんな印象を受けた。
ターナー島周辺での釣り、ゴリキ(赤べら)ばかりが釣れるシーンは今もそのままで、漱石が実際に釣りをしたのだろう。教員(公務員)のやり取りが社会の縮図であったり、マドンナの出番が意外と出てこないことなど、以前読んだ印象から新しい発見がいくつかあった。『坊っちゃん』は面白い。
時を経て、改めて読み返す。そこから得られる発見や感じ方も、読書の醍醐味かもしれません。あなたにとってもそんな本がありましたら、ぜひ、お話を聞かせてください。
『坊っちゃん』 夏目漱石 角川文庫 9784041001219
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野上つにむ (金曜日, 19 2月 2021 11:01)
懐かしいです。
高校最初の課題が、春休み中に坊ちゃんの感想文を書くというものでした。
私も、愛媛を若干悪く書かれてる気がして、読んでいてあまり嬉しくありませんでしたね。
でも、今となってはまた違う視点で読めるかもしれませんね。
岡田有利子 (水曜日, 24 2月 2021 09:23)
野上つにむさん、ありがとうございます。
時間を経て再読すると、また違う感想があるかもしれませんね。
そんな楽しみができる本、いいものですね。