· 

好きという気持ち

 いよ本プロジェクトを続けていると、人の顔が輝く瞬間に出会うことが多々あります。それは、その人が「好きなもの」について語っている時。熱い語り口や真剣な表情、そして笑顔に出会うたび、聴いている私まで思わず嬉しくなるのです。

 この本の主人公姫路かの子は、この春から大学で近代政治史を教えることになりました。ところが足を踏み入れた研究室は相部屋で、もう一人の研究者である蜂谷先生は大の文房具好き。そして少しデリカシーに欠けるようで…

 フエキのり、万年筆、修正液、ノート、ポスト・イット。登場する文房具の蘊蓄は、なるほどと納得する情報ばかりでつい読み込んでしまいます。特にノートを語る駒山君の話に私は惹かれました。近々実際に購入し試してみたいと思っています。

 自分の好きなものを楽しむ。自分が好きなことを追求する。その姿は周りの人まで幸せに。
 『きまじめ姫と文房具王子』第1巻 藤原嗚呼子 小学館ビッグコミックスピリッツ 9784091898319