· 

小さな文学賞の話

借りていた本の返却日ということで、図書館に足を運んだ。

 

本の貸借が主目的なのではあるが、もひとつルーティンとして行っているのがフリーペーパー収集。

拾い上げたフリーペーパーの中で目を引いたのが、「ライト&ライフ No.692(2020/7)」。

この小冊子は、四国内の様々な文化を特集として取り上げ、紹介してくれるので、本当に役に立つのだが、今回は「地域とともに歩み始めた小さな文学賞」という特集記事が載っており、我々のように本を愛する者にとっては一読も二読もする価値があり、看過できない記事であったので、ブログ上で紹介しておくことにする。

 

原文にしっかり目を通していただきたいので、ここでは敢えて詳しくを記しはしないが、個人の趣味から始まった小さな文学賞「半空文学賞」のことを紹介している。

この文学賞がどのような過程を経て創設されたのか、今年で第5回を迎えるこの文学賞がどのように歩んできたのか。

それをコンパクトにまとめてくれている。

単に文学作品を募集して作品集を刊行するだけにとどまらない。琴平電鉄とのコラボで主要駅に入賞作品の無料冊子を配置・配布するなど、その作品の活かし方がなんともユニークである。きっと書き手も読み手も幸せな気分になるだろう。

この他にも、見習うべき事例が紹介されているが、それは原文を参照されたい。

 

最後に、最も感銘を受けた見出し文を一つだけここに記させてもらうことにする。

「たった一人でもいい 読んだ人の救いとなる作品を」

これは

「小さなことをコツコツと」

という、いよ本プロジェクトの目指す姿とも符合する。

 

商業主義の中では決して語られないであろうこの一文に、僕は大いなる共感を抱くとともに、明日からも自分を奮い立たせて頑張っていくための勇気をもらった。

「多くの人に」とか仰々しいことを考える前に、例え一人であったとしても「誰かに」喜び・楽しみ・救いを誰かに与えることが尊いものなのだ。その原点をいつまでも忘れないでおきたい。

 

 

 

ライト&ライフはネット上で読むこともできます。

https://www.yonden.co.jp/cnt_landl/