· 

図書館探訪記:ウェルピア伊予 1FL ブックカフェ

 図書館探訪記と言いつつ、ブックカフェスペースを真っ先に持ってきたのは、いよ本プロジェクトのコンセプト「伊予市からはじめる」を地で行くためである。

 

 伊予市都市総合文化施設「ウェルピア伊予」は、昭和54年(1979)、愛媛厚生年金休暇センターとしてオープンした。そして平成20年(2008)に伊予市が本施設を取得し、ウェルピア伊予として運営を開始した。昭和59年に松山市に引っ越してきた僕などは、未だに「厚生年金センター」と呼んでしまうのだが、ようやく「ウェルピア」の名前を自然に受け入れられるようになってきた。

 そのウェルピア伊予の本館喫茶スペースの脇にブックカフェが設けられている。このブックカフェ、つい最近になって設置したのだろうと思っていたが、開設したのは平成27年(2015)4月のこと。もう4年半も前に誕生していたのに、その存在に気が付かなかった。何度か足を運んでいるにも関わらずである。

 

 今年になって「いよ本プロジェクト」に参加しはじめた。以来、このようなスペースの存在に対するアンテナが敏感になっている。そのおかげで、ウェルピアにこのような居心地の良い空間が存在することにようやく気付くことができた。「いよ本プロジェクト」に加わって、本当に良かった。

 

 以下にこのブックカフェの目玉を僕なりに挙げておくので、訪問の参考にしていただきたい。

 

 まずは環境面。

 

    ・飲み物を注文しなくても読書や調べ事のスペースとして活用できる。

    ・少々手狭だがキッズスペースが設けられている。遊具や絵本が配置されている。

    ・窓際に机と椅子が置かれている。

  晴れの日は太陽の光が若干邪魔くさいが、逆に新鮮といえば新鮮な気分にもなる。

        但し、この太陽光は蔵書に対する影響という点で邪魔くさい。

  窓際の蔵書の背の文字は褪色が著しい。(写真参照)

  ・机の上部には、ウェルピアで開催された写真教室での作品群と思わしき写真が展示されている。

  ミニギャラリーとしても楽しめる。

 次に蔵書面。

 ・蔵書には「Welpia Iyo」のタックシールラベルが貼り付けられている。(写真参照)

    ・手塚治虫の漫画単行本が多数並んでいる。

    ・2003年12月創刊の「季刊 まちづくり」(学芸出版社)や、1996年から2002年までの7年間に発行された、まちづくり・地域おこしの総合専門誌「造景」(建築資料研究社)などが読める。

     ・伊予市誌、中山町誌、双海町誌など、現伊予市を構成する旧市町の市町村誌を閲覧可能。

     ・伊予市出身/在住の画家・向井正孝氏の作品集もある。(一冊しか確認できなかったが。)

      向井正孝氏の作品は、本館の壁面に多数飾られており、美術館に行った気分で館内を徘徊し、観賞する楽しみもある。

 

                                 (いせきこたろう、2019/10/14記)